私の配当1位はシロアリの会社だった|アサンテをナンピンして気づいた危うさ
配当を集計したら、1位はアサンテというシロアリ防除の会社でした。知名度は高くありませんが、私の配当の7.7%を生んでいます。ところが調べ直すと配当性向は220%超。自分がブログで書いた危険ラインに、自分の主力銘柄が引っかかっていました。ナンピンで買い増した経緯も含めて正直に書きます。
配当を集計したら、1位はシロアリの会社でした
先日、自分の配当がどの銘柄から来ているのかを集計しました。183銘柄のうち、配当全体の7.72%を生んでいる1位の銘柄がこれです。
アサンテ(6073)。シロアリ防除の会社です。
NTTでも三菱商事でもありません。多くの人が名前も知らないであろう、住宅のシロアリ対策を手がける中小型株が、私の配当を支える筆頭でした。
📖 その集計 → 【配当の内訳】180銘柄のうち、配当の半分は上位10銘柄から来ていた
今回はこの1銘柄について、買った経緯と、調べ直して気づいた危うさを書きます。結論から言うと、自分がブログで書いた危険ラインに、自分の主力銘柄が引っかかっていました。
なぜ買ったのか:ニッチだと分かって買った
まず経緯です。
アサンテを買ったのは、ニッチな会社だと知ったうえででした。たまたま目についた、という買い方ではありません。
シロアリ防除は、地味ですが需要が消えない分野です。新築が減っても既存の住宅は残りますし、点検や再施工の需要が続きます。流行りにも左右されにくい。派手さはないが堅い、という見立てでした。
そして少しずつ買い増していきました。ただし正直に書くと、これは計画的な積み増しというより——
ナンピンです。
株価が下がるたびに買い足して、取得単価を下げていきました。結果として、単元(100株)を超えるところまで増えています。
ナンピンした結果、どうなったか
数字を出します。
| アサンテ | |
|---|---|
| 評価損益率 | マイナス9.54% |
| 私の配当に占める割合 | 7.72%(1位) |
買い下がったのに、まだ含み損です。
ナンピンは「平均取得単価を下げる」手法ですが、下げても株価がさらに下がれば含み損のままです。私の場合がまさにそれでした。
ただ、ここが面白いところで——
株価では負けているのに、配当では稼ぎ頭なのです。
これは以前、保有銘柄の成績を集計したときに出た結論そのものでした。評価損益率と配当は、別のものを測っている。株数を増やせば配当は増えますが、株価が上がるかどうかは別の話です。
📖 その分析 → 日本株183銘柄の成績を数えた|1株ずつ買った銘柄がいちばん強かった
ところが、調べ直して血の気が引きました
この記事を書くにあたって、改めて数字を確認しました。そこで見つけたのがこれです。
アサンテの配当性向は、220.71%(2026年3月期)。
配当性向とは、利益のうちどれだけを配当に回しているかの割合です。100%を超えるということは、稼いだ利益を超える額を配当として出しているということになります。
私はこのブログで、配当性向についてこう書きました。
100%超 🔴 危険 — 利益以上に配当を出している状態。内部留保や借入を取り崩して配当を払っていることになり、長く続けられません。いずれ減配される可能性が高いと考えるべきです。
📖 その記事 → 配当性向の平均は何%?目安・危険ラインと、配当利回りとの違い
自分で書いた危険ラインの、倍以上です。
しかも業績を見ると、2026年3月期は営業利益が前期から減少しており、2027年3月期はさらに大幅な減益予想が出ています。それでも年間配当62円は据え置きの予想です。
利益が減っているのに配当を維持する。株主としてはありがたいのですが、持続性という観点では明らかに無理をしています。
自分の基準に照らすと、どう判断すべきか
私は減配について、3つに分けて考えると書きました。
| 種類 | 対応 |
|---|---|
| 見かけの減配(株式分割) | 何もしない |
| 一時的な減配(業績の波) | 様子を見る |
| 構造的な減配・無配 | 売却を検討 |
📖 → 減配されたらどうする?180銘柄持つ私が売った銘柄と、売らなかった銘柄
アサンテはまだ減配していません。ただ、このまま利益が戻らなければ、減配は時間の問題だと見ています。
そのとき問われるのは、これが一時的な業績の波なのか、構造的な問題なのかです。
- 一時的なら → ヤマハ発動機のときと同じで、持ち続ける
- 構造的なら → 日産のときと同じで、持ち続ける理由を考え直す
今の時点では、判断の材料が足りません。次の決算発表は11月5日の予定なので、まずはそこを見ます。
正直な反省
今回調べ直して、はっきりした反省が2つあります。
① 配当だけを見て、利益を見ていなかった
アサンテは私の配当の7.72%を生んでいる1位の銘柄です。にもかかわらず、配当性向を確認していませんでした。
自分で「配当性向を見ろ」という記事を書いておきながら、主力銘柄で実践できていなかったわけです。情けない話ですが、事実なので書いておきます。
180銘柄も持っていると、1銘柄ずつ決算を追うのは現実的に無理です。それは以前も書きました。ただ、配当の上位に入る銘柄だけは別です。そこを見ていなかったのは、単純な怠慢でした。
② ナンピンは「下がった理由」を見ないと危ない
安くなったから買い増す、という行動そのものは悪くありません。問題は、なぜ下がっているのかを確かめていたかです。
私の場合、株価が下がった理由と、利益が減っている事実が、たぶんつながっていました。それを見ずに「安い」とだけ思って買い増していたなら、それは割安なのではなく、単に悪くなっていただけかもしれません。
📖 似た失敗 → 優待廃止で株価が半値。それでも売れなかった私の失敗談
それでも、すぐに売るつもりはありません
ここまで書いておいて何ですが、今すぐ売る判断はしていません。
理由は3つです。
- まだ減配されていない。配当を出す意思は残っている
- 事業そのものが消えたわけではない。シロアリ防除の需要は続く
- 次の決算で、回復の兆しがあるか分かる
私のスタンスは「一度買ったら基本売らない」ですが、それは持つ理由がある限りという条件つきです。アサンテについては、理由がまだ消えていないと判断しています。
ただし、漫然と持ち続けるのとは違います。見るべき数字がはっきりした以上、次の決算は確認します。
📖 売る基準について → 高配当株に売り時はあるか
📖 点検の続き → 船井総研ホールディングスは配当3位の優等生だった|配当性向60%の根拠 📖 点検の続き → ニホンフラッシュは配当6位だが含み損が最大|中国事業という弱点 📖 点検の続き → プレステージ・インターナショナルは5期連続増配|地味なBPOという事業
📖 配当4位の銘柄 → 野村不動産ホールディングスは逆風の中で買った|配当性向41%と13期連続増配
📖 配当5位の銘柄 → ベルーナは優待目当てで買った|そこから高配当投資に移っていった話
📖 その後の決算 → アサンテの決算を見ました|配当性向220%の先に何が起きたか
まとめ
- 私の配当1位はアサンテ(シロアリ防除)。配当全体の7.72%を生んでいる
- ニッチだと分かって買い、ナンピンで単元を超えるまで買い増した。それでも評価損益はマイナス9.54%
- 株価では負けているのに、配当では稼ぎ頭という状態
- 調べ直したら配当性向220.71%。自分が書いた危険ライン(100%超)の倍以上
- 業績は減益傾向で、2027年3月期はさらに大幅減益予想。それでも配当は据え置き予想
- 反省
- 配当だけ見て、利益を見ていなかった(配当上位の銘柄すら確認していなかった)
- ナンピンは「下がった理由」を見ないと危ない
- ただし今すぐ売る判断はしていない。減配はまだなく、事業も続いている。次の決算(11月5日予定)を見る
配当の内訳を公開したことで、自分でも見えていなかった穴が見つかりました。数えるというのは、こういうことが起きるから価値があるのだと思います 🌱
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日本株は1株から買えます。気になった銘柄をまず少額で持ち、配当と業績を見ながら比重を決められます。