野村不動産ホールディングスは逆風の中で買った|配当性向41%と13期連続増配

不動産業界に逆風が吹いている時期に買った野村不動産ホールディングス。私の配当の5.38%を生んでいます。点検してみると配当性向41.4%と、調べた5社の中でもっとも余裕がありました。一方で直近は減収減益。安いから買うのと、理由を分かって買うことの違いについて書きます。


配当4位は、逆風の中で買った銘柄

配当上位の銘柄を順に点検しています。きっかけは、配当1位のアサンテが配当性向220%だったことでした。

📖 そのときの話 → 私の配当1位はシロアリの会社だった

今回は配当4位の野村不動産ホールディングス(3231)です。私の配当の5.38%を生んでいます。

この銘柄は、他と買い方が違います。不動産業界に逆風が吹いている時期に、あえて買いました。

野村不動産ホールディングスとは

総合不動産の大手です。

マンションの「プラウド」ブランドで知られていますが、事業はそれだけではありません。オフィスビルの開発・運営、物流施設、賃貸住宅、資産運用まで幅広く手がけています。

開発して売る事業と、保有して賃料を得る事業の両方を持っているのが特徴です。前者は景気に左右されやすく、後者は安定している。片方が悪いときに、もう片方が支える構造になっています。

なぜ、この時期に買ったのか

正直に書きます。不動産業界がきつそうだと感じている時期に買いました。

金利の上昇は、不動産会社にとって逆風です。借入のコストが上がりますし、不動産の価格そのものにも効いてきます。実際、不動産セクターの株価は冴えない時期が続いています。

それでも買ったのは、人気がないときのほうが利回りが高いからです。

高配当株は、株価が下がっているときほど利回りが上がります。みんなが買いたがる局面で買えば、利回りは下がって固定されます。逆に逆風のときに買えば、同じ配当でも高い利回りを確保できる。

これは私が米国ETFで「割高だから買い増しできない」と書いているのと、同じ理屈の裏返しです。

📖 その話 → 【保有公開】米国株8銘柄の損益を全公開|割高で買い増しできない今の記録

数字を見ます

項目野村不動産HD
私の配当に占める割合5.38%(4位)
評価損益率マイナス5.20%
年間配当(2027年3月期予想)44円
前期(2026年3月期)40円
配当性向41.4%(2026年3月期)
連続増配13期前後

配当性向41.4%。これまで点検した銘柄の中で、もっとも低い数字でした。

銘柄配当性向
アサンテ220.71%
船井総研HD60.1%
ニホンフラッシュ57.9%
プレステージ・インター55.4%
野村不動産HD41.4%

日本企業の平均が35%前後なので、平均に近い健全な水準です。配当を出す余力が十分にあります。

📖 配当性向の目安 → 配当性向の平均は何%?目安・危険ラインと、配当利回りとの違い

分割で買いやすくなった銘柄でもあります

野村不動産HDは、2025年4月に1株を5株に分割しました。

分割前は1株数千円で、単元を買うには数十万円が必要でした。分割後は1株1,000円を切る水準になり、まとまった株数を買いやすくなっています。

私がこの銘柄を持てているのも、分割の影響が大きいと思います。分割そのものは資産を増やしませんが、買える人の裾野を広げる効果は確実にあります。

📖 株式分割について → 株式分割って得なの?NTTの25分割を経験して分かったこと

なお、配当の数字を調べるときは注意が必要です。分割前の「年170円」といった金額が載っている記事もあり、分割後の44円と混在しています。比べるときは分割調整後かどうかを確認してください。

ただし、逆風は数字に出ています

いい面ばかり書いても仕方ないので、懸念も挙げます。

2026年3月期は売上・利益とも過去最高でした。ところが、2027年3月期の第1四半期は減収減益という報告が出ています。

つまり、私が感じていた「不動産はきつそう」という感覚は、実際に数字へ表れ始めているということです。

ここをどう見るか。私は想定の範囲内だと考えています。逆風があると分かったうえで買っているので、業績が一時的に落ちること自体は織り込み済みです。

問題は、これが一時的な波なのか、構造的な悪化なのかです。

📖 その見分け方 → 減配されたらどうする?180銘柄持つ私が売った銘柄と、売らなかった銘柄

今の時点では、配当性向41.4%という余裕があるので、多少利益が減っても配当を維持する体力は残っています。ここが220%のアサンテとの決定的な違いです。

「安いから買う」と「理由を分かって買う」の違い

ここが、この記事でいちばん書きたいところです。

私は以前、アサンテをナンピンで買い増して失敗しかけました。株価が下がるたびに買い足したのに、まだ含み損。しかも調べたら配当性向220%でした。

あのときの反省はこうです。

ナンピンは「下がった理由」を見ないと危ない。安いと思って買い増していたなら、それは割安なのではなく、単に悪くなっていただけかもしれません。

野村不動産HDの場合、下がっている理由は分かっていました。金利上昇という業界全体の逆風です。個別企業の経営が崩れたわけではありません。

同じ「下がっているときに買う」でも、

  • 理由が分からないまま買う → ナンピン。危ない
  • 理由を理解して買う → 逆張り。リスクを取っているという自覚がある

この違いは大きいと思っています。結果がどうなるかは別として、判断の質がまったく違う。

📖 アサンテの反省 → 私の配当1位はシロアリの会社だった|アサンテをナンピンして気づいた危うさ

点検の結論:このまま持ちます

野村不動産HDについては、持ち続ける判断です。

  • 配当性向41.4%と余裕がある(点検した中で最良)
  • 13期前後の連続増配が続いている
  • 2027年3月期も40円から44円へ増配予想
  • 逆風は織り込んで買ったものなので、想定外ではない

見るべき点もはっきりしました。減収減益が続くかどうかです。配当性向に余裕があるとはいえ、利益が落ち続ければいずれ効いてきます。

まとめ

  • 配当4位の野村不動産ホールディングスを点検。総合不動産の大手
  • 不動産業界の逆風を承知のうえで買った銘柄。人気がないときのほうが利回りは高くなる
  • 数字
    • 私の配当の5.38%を生んでいる
    • 評価損益率はマイナス5.20%
    • 配当は40円→44円へ増配予想、13期前後の連続増配
    • 配当性向41.4% ← 点検した5社でもっとも低く、もっとも余裕がある
  • 2025年4月に1株→5株の分割。買いやすくなった一方、分割前の金額と混在した情報に注意
  • ただし2027年3月期の第1四半期は減収減益。逆風は数字に出始めている
  • それでも持つのは、配当性向に余裕があり、逆風を織り込んで買ったから
  • ナンピンと逆張りの違いは、下がっている理由を分かっているかどうか

同じ「下がったときに買う」でも、理由を説明できるかどうかで意味がまったく変わります。アサンテと野村不動産を並べてみて、そこがはっきりしました 🌱

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