【保有公開】米国株8銘柄の損益を全公開|割高で買い増しできない今の記録
NISA成長投資枠の米国株8銘柄を、株数・取得価額・評価損益まですべて公開します。VYM・SPYD・HDVの高配当ETF、毎月分配のJEPI・JEPQ・DIV、債券のAGG、個別株のBTI。そして今いちばん書きたいのは、米国株が割高で買い増しできずにいる現状です。この保有状況は当面変わらない見込みです。
米国株の保有を、数字ごと全部公開します
このブログでは日本の高配当株について書くことが多いのですが、米国株も持っています。
今回は、NISA成長投資枠で保有している米国株8銘柄を、全部公開します。銘柄も、株数も、取得価額も、評価損益も、そのまま出します。
先に結論を書くと、私の米国株はほぼETFです。個別株は1銘柄だけ。
そしてもう一つ、この記事でいちばん書いておきたいことがあります。
今、米国株が割高に見えて、買い増しができずにいます。 しかもこれは一時的な話ではなく、しばらくこの状態が続くと思っています。
つまりこの記事は、当面変わらない保有状況の記録でもあります。数年後にこのページを読み返したとき、「あのとき買わなかったのは正解だったのか」が分かるはずです。その意味で、自分のための定点観測の起点として残しておきます。
順番に書いていきます。
保有している8銘柄の全データ
まず全部並べます。金額はすべて米ドルです。
| 銘柄 | 保有数量 | 平均取得価額 | 取得総額 | 現在値 | 時価評価額 | 評価損益 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| VYM | 6株 | 116.95 | 701.71 | 157.68 | 946.08 | +244.36 |
| SPYD | 11株 | 42.80 | 470.83 | 46.19 | 508.09 | +37.25 |
| AGG | 3株 | 99.01 | 297.03 | 95.12 | 285.36 | -11.67 |
| HDV | 5株 | 23.68 | 118.42 | 28.28 | 141.40 | +22.98 |
| JEPI | 2株 | 56.00 | 112.00 | 56.76 | 113.52 | +1.52 |
| JEPQ | 2株 | 52.83 | 105.65 | 61.24 | 122.48 | +16.83 |
| BTI | 1株 | 29.63 | 29.63 | 55.63 | 55.63 | +26.00 |
| DIV | 1株 | 17.77 | 17.77 | 19.03 | 19.03 | +1.26 |
| 合計 | 1,853.04 | 2,191.59 | +338.55 |
全体では約18%のプラスです。
正直に書くと、金額としては大きくありません。合計で2,000ドル強。私の主力はあくまで日本の高配当株180銘柄で、米国株をドルで直接買っているのは、実際に持って確かめるためという性格が強いです。
📖 日本株のほう → 日本株180銘柄は分散しすぎ?
まず気づいてほしい:株数と金額は別物
この表を作ってみて、自分でも改めて認識したことがあります。
株数の多さと、投じている金額の大きさは一致しません。
取得額の比率で並べ直すと、順番がまるで変わります。
| 銘柄 | 保有数量 | 取得額の比率 |
|---|---|---|
| VYM | 6株 | 約38% |
| SPYD | 11株 | 約25% |
| AGG | 3株 | 約16% |
| HDV | 5株 | 約6% |
| JEPI | 2株 | 約6% |
| JEPQ | 2株 | 約6% |
| BTI | 1株 | 約2% |
| DIV | 1株 | 約1% |
いちばん株数が多いSPYDは、金額では2位です。逆に、たった3株のAGGが3位に入っています。
理由は単価です。SPYDは1株40ドル台ですが、AGGは1株約99ドル、VYMに至っては約117ドルで買っています。単価が違うので、株数を並べても実態は分かりません。
保有銘柄を公開しているブログを読むときも、株数だけでなく金額の比率を見たほうがいいと思います。私自身、表にするまで「AGGは3株だけ」という感覚でいました。
日本株は180銘柄、米国株は8銘柄
ここが自分でも面白いと思っている部分です。
私は日本の高配当株を180銘柄以上持っています。一方、米国株は8銘柄。方針がまるで逆に見えます。
でも矛盾していません。理由は単純で、ETFはそれ自体が分散されているからです。
- VYMの中身は約400〜500銘柄
- SPYDは80銘柄
- HDVは約75銘柄
VYMを1本持つだけで、数百社に分散したのとほぼ同じ状態になります。自分で銘柄を選んで分散する作業を、ETFが代行してくれているわけです。
日本株で180銘柄まで広げたのは、自分で選ばないと分散できなかったから。米国株でそれをやらないのは、やる必要がないから。やりたいことは同じで、手段が違うだけでした。
中核は高配当ETF3本
保有の中心は、VYM・SPYD・HDVの3本です。米国高配当ETFの定番と言われる組み合わせで、私も王道どおりに持っています。
この3本の成績には、はっきり差が出ました。
| 銘柄 | 評価損益 | 率 |
|---|---|---|
| VYM | +244.36ドル | +34.8% |
| HDV | +22.98ドル | +19.4% |
| SPYD | +37.25ドル | +7.9% |
もっとも広く分散しているVYMが、いちばん伸びています。
SPYDが振るわないのは、想定内ではあります。SPYDは80銘柄を均等配分する設計で、利回りは高いがセクターの偏りも大きい。値上がりを取りにいく商品ではありません。私が以前から「単独保有は危険」と書いてきたとおりの動き方をしています。
なお、よくVYMと並べて語られるSCHDは、このリストにありません。持っていないわけではなく、楽天SCHDという投資信託の形で買っているからです。円で、毎月自動で積み立てられるほうが私には合っていました。
📖 4本の比較 → 米国高配当ETF 4本徹底比較 📖 SPYDの注意点 → SPYD徹底解説|高利回りの魅力と、単独保有が危険な理由 📖 楽天SCHD → 楽天SCHDの買い方
【重要】この表には、分配金が入っていません
ここで、とても大事な注意点を書いておきます。
評価損益は、株価の上下だけを表した数字です。受け取った分配金は含まれていません。
これを踏まえないと、次の2つを読み間違えます。
JEPIは「不調」ではない
JEPIの評価損益はプラス1.52ドル、率にして1.4%。数字だけ見ると、ほとんど動いていません。
でもJEPIは、そもそも値上がりを狙う商品ではありません。カバードコールという手法で、値上がりする権利を手放す代わりに、その分を分配金として受け取る設計です。
つまり株価が横ばいなのは設計どおりで、リターンは分配金として別途受け取っています。評価損益だけを見て「JEPIはダメだった」と判断するのは誤りです。
一方、JEPQははっきり伸びた
同じカバードコール型でも、JEPQはプラス16.83ドル、率にして15.9%。JEPIとは10倍以上の差がつきました。
理由は対象の違いです。JEPIは米国株全体、JEPQはナスダック(ハイテク中心)。ハイテク株が伸びた局面では、カバードコール型でも価格がついてきます。
同じ仕組みでも、何を対象にするかで結果が変わることが、自分の口座の数字ではっきり見えました。
📖 2本の違い → JEPI vs JEPQ|高利回りに踊らされた私が保有して気づいた本当の姿
唯一のマイナス:債券ETFのAGG
8銘柄のうち、マイナスはAGGだけです。取得297.03ドルに対して時価285.36ドル、-11.67ドル(-3.9%)。
AGGは米国の債券に幅広く投資するETFで、株ではありません。高配当株のブログに債券が出てくるのは意外かもしれませんが、株とは違う値動きをする資産を持っておきたかったので買いました。
マイナスになっている理由は、債券の基本的な性質です。金利が上がると、すでに発行されている債券の価格は下がります。利率の低い古い債券より、利率の高い新しい債券のほうが魅力的になるからです。
ただ、ここでも分配金が入っていない点に注意が必要です。債券ETFは利息にあたる分配金を出し続けているので、価格の下落分をどこまで埋めているかは、この表からは読み取れません。
そして先ほど書いたとおり、AGGは取得額では全体の16%を占めています。「3株だけ」という感覚でいましたが、実際にはそれなりのポジションでした。
唯一の個別株BTI:税金の扱いが特殊
BTI(ブリティッシュ・アメリカン・タバコ)は、この中で唯一の個別株です。
そして成績は取得29.63ドル → 現在55.63ドル、+87.7%。率で言えば断トツの1位です。1株しか持っていないので金額のインパクトはありませんが、まず1株買って観察するというやり方の結果が、いちばん分かりやすく出た例になりました。
さらにこの銘柄には、税金の面で他と違う特徴があります。
BTIは英国企業で、米国市場にADRという形で上場しています。ここが重要で、英国は配当に現地源泉徴収をかけません。
| 現地での課税 | NISAでの日本の課税 | |
|---|---|---|
| 米国株・米国ETF | 10% | なし |
| BTI(英国ADR) | なし | なし |
米国ETFはNISAでも10%は引かれますが、BTIはNISAなら配当にかかる税金が実質ゼロになります。
📖 米国ETFの課税 → 米国ETFの分配金、二重課税と外国税額控除の話
残りの1本:DIV
DIVは、値動きの小さい高配当銘柄を集めた毎月分配のETFです。+1.26ドル(+7.1%)。
保有は1株、取得額17.77ドル。全体の1%にすぎません。これは完全に「どういう商品か知るために買ってみた」枠です。
JEPI・JEPQ・DIVの3本を持っているのは、分配金が入る月を分散させるためでもあります。日本株は6月と12月に集中し、一般的な米国ETFは四半期ごと。そこに毎月分配を混ぜると、入金のない月が減ります。
📖 入金月の分散 → 配当金だけで毎月お小遣いを作る
正直な話:プラスなのに、売れない
ここからは反省というか、自分の癖の話です。
私は以前、優待が廃止されて株価が半値になった日本株を、売れずに持ち続けた話を書きました。あのときの「売れない」は、損を確定させたくないという気持ちが原因でした。
ところが今回の米国株を見ると、逆のパターンで売れていません。
- BTIは、かなり昔に買ったまま。+87.7%になっても持ったまま
- 毎月分配の3本も、試すつもりで買って、全部プラスになったのに持ったまま
JEPI・JEPQ・DIVは、もともと「どういう商品か確かめる」ために買ったものです。実験としてはもう結論が出ていて、売ってもいい状態です。それでも売っていません。
利益が出ていても、売るという行動ができないわけです。
これは損切りができないのとは別の癖ですが、根っこは同じだと思っています。売るという判断を、そもそも習慣として持っていない。
ただ、開き直って書くと、これで困ってもいません。持っている限り分配金は入り続けますし、売ればそこで収入源が消えます。高配当投資の目的から言えば、持ち続けるほうが筋は通っています。
問題は「持ち続けると決めている」のか「決められないから持っている」のかの区別で、正直、BTIは後者に近いです。
📖 売る基準について → 高配当株に売り時はあるか 📖 損切りできなかった話 → 優待廃止で株価が半値。それでも売れなかった私の失敗談
なぜ今、買い増しを止めているのか
ここが、この記事でいちばん書きたい部分です。
米国株は割高だと感じていて、買い増しできていません。
しかも「今月はやめておこう」という話ではなく、当分このままだと思っています。理由を正直に書きます。
高配当ETFは「買った値段」で利回りが決まる
高配当ETFを買う目的は、値上がりではなく分配金です。そして分配金の利回りは、自分がいくらで買ったかで決まり、その後ずっと固定されます。
VYMで見ると、はっきりします。
- 私の取得価額:116.95ドル
- 今の株価:157.68ドル
同じETFが約1.35倍になっています。裏を返せば、同じ分配金を受け取るために、1.35倍のお金を出す必要があるということです。
仮に1株あたりの分配金が変わらないとすれば、いま買う人が受け取れる利回りは、私が買ったときよりおよそ26%低い計算になります。
含み益が出ているのは嬉しいのですが、買い増す側から見れば、条件が悪くなっただけです。ここが高配当投資の独特なところで、値上がりは必ずしも喜べません。
正直に言うと、自分の取得単価を知っているから買えない
もう少し踏み込んで書きます。
もし私がVYMを1株も持っていなかったら、158ドルという株価を見ても「まあ、こんなものか」と思って買っていたかもしれません。
でも私は、117ドルで買えた記憶があります。同じものが158ドルになっているのを見ると、どうしても「高い」と感じてしまう。
これは冷静な分析というより、自分の買値に引きずられている面が大きいと思います。市場は私の取得単価を知りませんし、158ドルが割高かどうかは、私の過去の買値とは何の関係もありません。
それでも、指が止まる。これが実際のところです。
公平に見れば、全部が高いわけでもない
ただし、自分の数字を見返すと、そこまで単純でもありません。
- SPYDは取得42.80ドルに対して現在46.19ドル(+7.9%)
- AGGにいたってはマイナス
大きく上がったのはVYMとBTIで、他はそれほど動いていません。「米国株が割高」とひとまとめに言うのは、正確ではないのかもしれません。
それでも全体として買う気になれないのは、米国の株式市場そのものが高い水準にあるという感覚が強いからです。ここは数字というより、肌感覚に近い部分だと自覚しています。
待つことにも、ちゃんとコストがある
念のため、待つのが常に正しいとも思っていません。
買わずにいる間、その分の配当は1円も入ってきません。「安くなったら買おう」と言い続けて、結局ずっと買えないまま数年が過ぎる——配当投資でいちばんよくある失敗です。
私は「安いと思ったときに買う」だけで、定期的に買うと決めているわけではありません。買わないことも判断のうちだと思っています。ただそれは、待ち続けるリスクを承知のうえでという条件つきです。
それでも今は待てる、と思っています。理由は次に書くとおり、待っている間も米国への投資そのものは止まっていないからです。
ただし、米国への投資は止まっていない
ここは誤解のないように書いておきます。
買い増しを止めているのは、ドル建ての米国ETFだけです。米国への投資そのものは続いています。
理由は、オルカンとS&P500を積み立てているからです。
- オルカン(全世界株式)は、中身の6割前後が米国
- S&P500は、そのまま米国株そのもの
これらはつみたて投資枠で自動積立にしているので、私が割高だと感じているかどうかに関係なく、毎月買い続けています。
私の中では、役割がはっきり分かれています。
| 目的 | やり方 |
|---|---|
| 将来のための資産形成 | オルカン・S&P500を機械的に積立(相場を見ない) |
| 今のキャッシュフロー | 高配当ETFを安いと思ったときに買う(相場を見る) |
「割高だと思っているのに積立は止めない」というのは矛盾に見えるかもしれませんが、片方は相場を読まない前提でやっているので、これでいいと思っています。
📖 オルカンとS&P500 → オルカン vs S&P500、結局どっち?
まとめ
- NISA成長投資枠の米国株は8銘柄。うち7つがETF、個別株はBTIの1本のみ
- 合計は取得1,853.04ドル → 時価2,191.59ドル、評価損益は338.55ドルのプラス(約+18%)
- 株数と金額は一致しない。3株のAGGが取得額では約16%で3位
- 日本株180銘柄に対して米国株が8銘柄なのは、ETF自体が分散されているから
- 中核3本はVYM +34.8%/HDV +19.4%/SPYD +7.9%。もっとも分散されたVYMが最良
- 評価損益に分配金は含まれていない
- JEPIの+1.4%は不調ではなく設計どおり(値上がりを手放して分配金で受け取る仕組み)
- 同じ仕組みでもJEPQは+15.9%。対象がナスダックかどうかで差が出た
- マイナスはAGGだけ(-3.9%)。金利上昇で債券価格が下がるという性質どおり
- BTIは+87.7%。英国ADRなので現地源泉徴収がなく、NISAなら配当が実質非課税
- 今は割高感が強く、買い増しを止めている。当面この状態が続く見込み
- VYMは取得116.95ドルに対して現在157.68ドル。同じ分配金を得るのに約1.35倍かかる
- ただし待つことにもコストはある(買わない間、配当は入らない)
- それでもオルカン・S&P500の積立は継続しているので、米国への投資は止まっていない
数字を全部出すと、自分でも気づいていなかったことがいくつも見えました。株数の感覚と金額のズレ、分配金を抜いた数字の読み間違えやすさ、そして利益が出ていても売れない自分の癖。
保有公開は読者のためにやるものだと思っていましたが、いちばん勉強になったのは自分でした 🌱
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主要な米国ETFは買付手数料が無料。1株から買えるので、今回のように少額で試しながら自分に合う銘柄を見極められます。