新NISAの枠は使い切らなくていい|年360万円を埋められない私の実際の配分

新NISAは年間360万円まで投資できますが、それを毎年埋められる人は多くありません。投資歴10年・180銘柄を持つ私も、資金力の問題で使い切れていません。枠を埋めることを目的にせず、つみたて枠を土台に、成長投資枠を楽天SCHD・オルカン・高配当日本株で埋めていく実際の配分を公開します。


「NISA枠を使い切る」は、そもそも可能なのか

新NISAの話になると、必ず出てくる言葉があります。

「非課税枠は使い切ったほうがいい」

理屈としては正しいです。枠は年が変わるとリセットされ、使わなかった分は翌年に繰り越せません。使わなければ、その分の非課税の権利は消えます。

ただ、ここで一度立ち止まってほしいのです。

新NISAの年間枠は、こうなっています。

枠年間の上限
つみたて投資枠120万円(月10万円)
成長投資枠240万円
合計360万円

年360万円。月に直すと30万円です。

これを毎年、投資だけに回せる人がどれだけいるでしょうか。生活費を払い、税金を払い、そのうえで月30万円。かなり限られた人しかできない金額だと思います。

正直に書きます:私も使い切れていません

投資歴10年、日本の高配当株を180銘柄ほど持っています。ブログで保有を公開したり、配当の内訳を集計したりもしています。

それでも、新NISAの枠は使い切れていません。

理由は単純で、資金力が足りないからです。戦略でも方針でもなく、ただそれだけです。

世の中には「枠は全部埋めましょう」という記事が並んでいますが、実際に埋められている人は少数派だと思っています。埋められないことに引け目を感じる必要は、まったくありません。

だから「埋める」ではなく「配分する」

枠を使い切れないと決まっているなら、考えるべきことは変わります。

「どうやって360万円を用意するか」ではなく、出せる金額をどこに置くかです。

私の場合、こういう形に落ち着いています。

枠中身性格
つみたて投資枠インデックス(オルカン)の自動積立土台。相場を見ずに続ける
成長投資枠楽天SCHD/オルカンのスポット購入/高配当日本株余力で、納得したときに買う

ポイントは、つみたて枠を先に確保していることです。

つみたて枠が土台である理由

つみたて枠は自動積立にしています。設定してから一度も触っていません。

ここを自動にしておくと、相場が高かろうが安かろうが、積み上がり続けます。私は高配当株については「割高だと思うと手が止まる」人間なので、判断が入らない領域を先に作っておくことが、結果的に効いています。

📖 つみたて枠をいくら積むか → 新NISA「つみたて投資枠」は使い切るべき?

成長投資枠には、3つのものを入れています

残った余力を、成長投資枠に入れます。中身は3つです。

① 楽天SCHD

米国の高配当株に投資する楽天SCHDを、継続して積み立てています。

円で買えて、自動で積み立てられるのが大きい。本家のSCHDはドルで手動購入になりますが、楽天SCHDならつみたて枠と同じ感覚で続けられます。

📖 詳しくは → 楽天SCHDの買い方

② オルカンのスポット購入

ここが少し変わっているかもしれません。成長投資枠でも、オルカンを買っています。

成長投資枠は「攻めの枠」と説明されることが多く、個別株やETFを入れるイメージがあると思います。実際、私も高配当の日本株を入れています。

ただ高配当株は、割高だと感じると手が止まります。実際いま、米国ETFは割高に見えて買い増しできていません。

📖 その話 → 【保有公開】米国株8銘柄の損益を全公開|割高で買い増しできない今の記録

そのときに何も買わないと、枠がただ余ります。

オルカンは相場を読まずに買える商品です。全世界に分散しているので、「今が高いか安いか」を考え込まずに済みます。つまり判断が止まったときの受け皿として機能しています。

📖 オルカンについて → オルカン vs S&P500、結局どっち?

③ 高配当日本株(適宜)

そして、安いと思ったときに日本の高配当株を買います。

ここは完全に「適宜」です。毎月いくらと決めているわけではなく、気になった銘柄が手頃な価格になっていれば1株から買う、という形です。

📖 そのやり方 → ミニ株(かぶミニ)とは?初心者が1株から日本株を買う方法と始め方

枠を埋めるために、やってはいけないこと

「枠がもったいない」という気持ちが強くなると、判断を誤ります。私が気をつけているのは3つです。

① 生活防衛資金を削らない

これがいちばん大事です。

NISA枠は毎年もらえますが、生活防衛資金は一度崩すと戻すのが大変です。

私は年収分の現金を、投資に回さず置いています。この現金があるから、暴落しても慌てずに済むし、相場が悪いときに売らずに済みます。枠を埋めるために守りを崩すのは、順番が逆です。

📖 → 生活防衛資金はいくら必要か|投資より先に、現金を確保すべき理由

② 割高でも無理に買わない

枠の期限に追われて買うと、高い値段で買うことになります。

高配当株の場合、これは特に効きます。高く買えば、その分だけ利回りが下がって固定されるからです。枠を使い切った代わりに、ずっと低い利回りを抱えることになりかねません。

「今年の枠を捨てる」のと「高値で買って利回りを固定する」のは、どちらもコストです。片方だけを損だと考えないほうがいいと思っています。

③ 借りてまで埋めない

言うまでもありませんが、枠のために借金をするのは本末転倒です。非課税の利益より、金利のほうが確実に出ていきます。

それでも、枠が余るのはもったいないのでは

正直なところ、もったいないです。それは認めます。

使わなかった枠は消えますし、翌年に繰り越せません。長い目で見れば、埋められた人との差は開いていくでしょう。

ただ、私はこう考えています。

非課税枠は、投資するお金があって初めて意味を持ちます。

枠は制度であって、資金ではありません。年360万円の枠があっても、出せるお金が年60万円なら、使えるのは60万円分だけです。それは制度の問題でも、自分の努力不足でもなく、単なる現実です。

できることは、出せる範囲で続けることだけです。そして続けていれば、収入が増えたときに枠を多く使えるようになります。

優先順位をつけるなら

もし「何から埋めるべきか」と聞かれたら、私はこの順番で答えます。

  1. 生活防衛資金を確保する(投資より先)
  2. つみたて投資枠を、無理のない額で自動積立にする
  3. 余力が出たら成長投資枠を使う
  4. それでも余るなら、金額を増やす

3番と4番は、できなくても問題ありません。1番と2番ができていれば、投資としては十分に成立しています。

まとめ

  • 新NISAの年間枠は360万円(つみたて120万円+成長240万円)。月30万円を投資に回せる人は多くない
  • 私も使い切れていません。資金力の問題で、戦略ではありません
  • 考えるべきは「どう埋めるか」ではなく「出せる金額をどこに置くか」
  • 私の配分
    • つみたて枠:オルカンの自動積立=土台。判断を挟まない領域を先に作る
    • 成長枠:楽天SCHD/オルカンのスポット/高配当日本株(適宜)
  • 成長枠でもオルカンを買うのは、高配当株が割高で手が止まったときの受け皿になるから
  • やってはいけないこと
    • 生活防衛資金を削る
    • 割高でも無理に買う(利回りが低いまま固定される)
    • 借りてまで埋める
  • 優先順位は、生活防衛資金 → つみたて枠 → 成長枠 → 増額

枠を埋められないことに、引け目を感じる必要はありません。非課税枠は、投資できるお金があって初めて意味を持ちます。出せる範囲で続けることのほうが、ずっと大事だと思っています 🌱

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