SCHD vs VYM 徹底比較|両方持つ私が語る、2強の違いと併用の意味
米国高配当ETFの2強、SCHDとVYM。増配率・セクター構成・買い方の違いを深掘りし、「どちらを選ぶか」ではなく「なぜ私は両方持つのか」を解説。日本からの購入手段の違い(SCHDは楽天SCHD経由のみ)にも触れます。
高配当ETFの2強、SCHDとVYM

米国高配当ETFの人気を二分するのが、SCHDとVYMです。
以前、VYM・SCHD・SPYD・HDVの4本比較記事を書きましたが、今回はこの2強だけをさらに深く掘り下げます。増配率の実数、セクター構成の違い、日本からの買い方の違いまで。
そして結論を先に言うと、この記事は「どちらを選ぶべきか」では終わりません。私は両方保有していて、それには明確な理由があります。併用の意味まで含めて書いていきます。
基本スペック比較
| 項目 | SCHD | VYM |
|---|---|---|
| 運用会社 | シュワブ | バンガード |
| 銘柄数 | 約100 | 約400〜500 |
| 選定基準 | 財務の質+配当の継続性で厳選 | 高配当銘柄を幅広く網羅 |
| 配当利回り(目安) | 約3.5%前後 | 約2.5〜3% |
| 増配率(10年平均の目安) | 年10%超 | 年6〜7% |
| 経費率 | 0.06% | 0.06% |
| 日本からの買い方 | 投資信託(楽天SCHD等)のみ | ETF直接+投資信託の両方 |
コストは互角。差がつくのは「中身の思想」と「増配力」、そして「買い方」です。
違い①:銘柄選定の思想がまったく違う
SCHD:質で厳選する「少数精鋭」
SCHDは、10年以上の配当実績を持つ企業の中から、財務の質(キャッシュフロー・ROE)と配当の成長性でスクリーニングし、約100銘柄に厳選します。
「配当を出しているか」だけでなく「これからも増やし続けられるか」を見る設計。だから増配率が高いんです。
VYM:市場の高配当を「まるごと」持つ
VYMは、米国株のうち予想配当利回りが平均以上の銘柄を広く組み入れます。その数、約400〜500銘柄。
厳選というより「高配当ゾーンをまるごと買う」発想。個別銘柄の影響が薄まり、値動きも配当も良くも悪くもマイルドになります。
違い②:セクター構成のクセ
中身の業種にも、はっきりした違いがあります。
- SCHD:金融・ヘルスケア・生活必需品・エネルギーなどの比重が高め。REITを含まないのも特徴
- VYM:金融・ヘルスケア・資本財など幅広く分散。特定セクターへの偏りが小さい
ざっくり言うと、SCHDは「質の高い増配企業に寄せたポートフォリオ」、VYMは「米国高配当市場の縮図」です。
違い③:増配率の実数——ここが最大の分かれ目
高配当ETFの本当の価値は「今の利回り」ではなく「増配のスピード」に出ます。
- SCHD:10年平均で年10%超の増配ペース。仮に維持されれば、分配金は約7年で2倍
- VYM:年6〜7%程度。それでも十分立派で、約10〜12年で2倍のペース
たとえば今の利回りがSCHD 3.5%・VYM 2.8%だとして、10年後の「取得価格に対する利回り」を想像すると——増配率の差は、時間が経つほど大きな差になって返ってきます。
「未来の配当」を最重視するならSCHD。これが私がSCHDをメインに据えている最大の理由です。
違い④:日本からの「買い方」が違う
ここは意外と語られない、実務的に重要な違いです。
SCHD:本家ETFは日本の証券会社では買えない
SCHDのETFそのものは、日本の証券会社では直接購入できません。日本からSCHDに投資するには、楽天SCHD(楽天・高配当株式・米国ファンド)などの投資信託を経由する形になります。
- 円建てで買える(ドル転不要)
- 100円から積立できる
- 新NISA成長投資枠に対応
私も楽天SCHDで毎月積み立てています。「本家が買えない」のはデメリットに見えますが、投信の手軽さはむしろ初心者向きです。
VYM:ETFでも投資信託でも買える
VYMはETFを直接買うことも、楽天VYMなどの投資信託で買うこともできます。
- ETF:ドル建て・リアルタイム取引・分配金を現金で受取
- 投信:円建て・積立向き
選択肢の広さはVYMの強みです。私はETFでVYMを保有していて、ドル建ての分配金を受け取っています。
正直な現状認識:今は「SCHDのほうが買いやすい」
私の率直な感覚も書いておきます。
今のVYMは、配当利回りが3%を下回る水準まで低下していて、高配当ETFとしては正直買いにくい。株価が上がった結果ではあるものの、「これから高配当目的で新規に買う」には妙味が薄い局面です。
一方、SCHD(楽天SCHD)は利回りがまだ3%台半ばで、増配力も考えると新規でも買いやすい。
なので、これから始める人に1本選ぶなら、現時点では楽天SCHDをすすめます。私自身、新規の積立は楽天SCHDに集中させています。
※利回りは株価で変動します。購入時点の水準を必ず確認してください。
それでも、私が「両方」持つ理由
「じゃあVYMはいらないのでは?」と思うかもしれません。でも私はVYMを売らずに持ち続けています。役割が違うからです。
SCHD=増配エンジン
約100銘柄に厳選された、配当を育てる主役。未来の分配金を大きくする成長ドライバーです。
VYM=分散の土台
SCHDの弱点は、厳選ゆえの銘柄数の少なさ(約100)です。選定基準が裏目に出る局面もありえます。
VYMの400〜500銘柄という圧倒的な広さは、その保険になります。2本合わせると重複を除いても500銘柄前後に分散でき、どちらかの選定思想が不調な時期も、もう片方が支えてくれる。
つまり、
- SCHD:攻めの増配(質への集中)
- VYM:守りの分散(市場の縮図)
「2強のどちらが正しいか」を当てにいくのではなく、両方の思想を持っておく。これが、答えが数年後にしかわからない投資の世界での、私なりの現実解です。
結論:選び方の指針
- 1本に絞るなら:現時点の利回りと増配力から、楽天SCHD
- すでにVYMを持っている人:慌てて乗り換える必要なし。新規買付をSCHDに寄せるだけでいい
- 資金に余裕がある人:SCHD=エンジン、VYM=土台の併用が私のおすすめ
- どちらを選んでも、長期で持ち続けることが大前提
まとめ
- SCHDは約100銘柄の厳選・増配率年10%超、VYMは400銘柄超の幅広い分散
- セクターも思想も違う:SCHD=質への集中、VYM=市場の縮図
- 日本からはSCHDは楽天SCHD(投信)経由のみ、VYMはETF・投信の両方OK
- 今はVYMの利回りが低く、新規なら楽天SCHDのほうが買いやすい
- 私は両方保有:SCHD=増配エンジン、VYM=分散の土台という役割分担
2強は「ライバル」ではなく「補完関係」。そう捉えると、この論争の見え方が変わってくるはずです 🌱
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