iDeCo月5000円でも意味がある3つの理由|10年続けた会社員のリアル
iDeCoは月5000円の最低額でも続ける価値がある。実際に10年続けてきた会社員が、節税・非課税運用・老後資金の3つの観点から解説します。NISA一本化を検討して残した理由も正直に書きます。
iDeCo、月5000円じゃ意味がない?
iDeCoについて調べると、よくこんな意見を目にする。
「月23,000円フルで掛けないと旨味がない」 「中途半端な金額なら新NISAでいいのでは」
私自身、新NISAが始まったときにiDeCoをやめてNISAに一本化するかを真剣に考えた。でも、結局やめなかった。月5,000円という最低額のまま、就職以来10年間ずっと続けている。
この記事では、月5,000円のiDeCoでも続けている3つの理由を、10年続けた立場から正直に書く。

まず、iDeCoの基本をおさらい
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、自分で老後資金をつくるための制度だ。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 掛金 | 月5,000円〜(職業により上限が変わる) |
| 受け取り | 原則60歳以降 |
| 税制優遇 | 掛金が全額所得控除/運用益非課税/受取時も控除 |
| 注意点 | 60歳まで引き出せない |
最大の特徴は、**「掛金が全額所得控除になる」**こと。これが効く。
理由①:所得控除で「確実なリターン」が手に入る
iDeCoが一番強いのは、ここだ。
掛金が全額所得控除になることで、所得税と住民税が安くなる。
たとえば年収500万円・課税所得300万円の会社員なら、所得税率10%+住民税10%=約20%が戻ってくる。
月5,000円(年6万円)の場合:
- 所得税の還付:年6,000円
- 住民税の減額:年6,000円
- 合計:年12,000円の節税
これは「運用で利益を出さなくても」確実に得られるリターンだ。投資の世界で「年20%の確実なリターン」なんて、ほぼ存在しない。
掛金が少額でも、節税という確実なリターンは享受できる。これが月5,000円でも続ける一番の理由だ。
理由②:運用益も非課税
iDeCoでは、運用益にも税金がかからない。
通常、投資信託や株で利益が出ると約20%の税金が引かれる。たとえば10万円の利益が出ても、手取りは約8万円。
iDeCo口座なら、この20%がまるまる残る。
月5,000円を10年続けて、もし運用益が30万円出たら、税金で約6万円取られるはずだったお金がそのまま手元に残る。これも長期で見れば大きい差になる。
「節税+非課税運用」のダブルで効いてくる。
理由③:60歳まで引き出せない=確実に老後資金が残る
ここは賛否両論あるポイントだが、私はこれを「メリット」と捉えている。
iDeCoは原則60歳まで引き出せない。途中でお金が必要になっても、現金化できない。一見デメリットに見える。
でも逆に考えると、**「引き出せないからこそ、必ず老後資金として残る」**ということだ。
NISAは自由度が高い分、生活が苦しくなったり、暴落で不安になったりすると「とりあえず売ろう」という選択肢が常にある。実際、長期投資の最大の敵は「途中で引き出すこと」だと言われている。
iDeCoは強制的に60歳までロックされる。これは老後資金を確実に積み上げる装置として機能する。
なぜNISA一本化を選ばなかったか
新NISA開始時、iDeCo解約も考えた。理由はシンプルに「年間36万円のNISA枠を使い切れていないなら、iDeCoの月5,000円もNISAに回したほうがシンプル」と思ったから。
でも、調べていくうちにやめた。
iDeCoは「途中で完全にやめる」ことができない
iDeCoは、掛金を停止しても口座自体を閉じることは原則できない。
掛金停止後は「運用指図者」という立場になり、毎月の口座管理手数料(約66円〜)はかかり続ける。
つまり「もうNISAだけでいいや」と思っても、iDeCo口座は60歳まで存在し続ける。それなら、月5,000円の掛金を続けて節税メリットを受け続けたほうがマシだ、という判断になった。
これが「やめずに続けている」最大の理由だ。
NISAとは役割が違う
もうひとつ気づいたのは、NISAとiDeCoは役割が違うということ。
| 項目 | iDeCo | NISA |
|---|---|---|
| 引き出し | 60歳まで不可 | いつでも可 |
| 所得控除 | あり | なし |
| 運用益非課税 | あり | あり |
| 用途 | 確実に老後資金 | 自由(中期〜長期) |
NISAは生活費の補填・教育費・住宅資金など、人生のいろんなタイミングで使える。
iDeCoは老後資金専用。役割が完全に分かれている。
両方やる意味はある、というのが10年やってきた結論だ。
月5,000円でも10年続けた今
正直、月5,000円なので資産額自体は大きくない。それでも、
- 10年で12万円の節税効果を受けてきた
- 運用益も非課税で積み上がっている
- 60歳までロックされた老後資金の柱ができている
「やらないより、やったほうがよかった」と100%思える。
派手な金額ではないが、確実なリターンを10年積み上げた重みは大きい。
まとめ
- iDeCoは月5,000円でも続ける価値がある
- 理由①:所得控除で年20%の確実なリターン
- 理由②:運用益も非課税
- 理由③:60歳までロックされるから老後資金が確実に残る
- iDeCoは途中で完全にやめられないので、最低額で続けるのが現実的
- NISAとiDeCoは役割が違うので両立OK
「フル掛金じゃないと意味ない」は正しくない。月5,000円でも、10年続ければ確実に効いてくる。
月5,000円ならランチ1〜2回分の節税。それで老後資金まで作れるなら、悪くない投資だと思う 🌱